ジム
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障子の隙間から、覗いては閉め、閉めては覗く日向ウェーブ。ひょっとこ旋風も、落ちついた様ですね。
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ポッコリと、前に横に膨らむお腹。 先日、人の勧めでフィットネスクラブを覗いた。・
トレーニングジムで、このポッコリを濡れ雑巾の如くしぼり出し、分厚い胸板と3つに割れた腹筋に。
主体がスイミングスクールだからかな、トレーニング器具が少ないような気がする。
胸の筋肉をつけるあんな奴や、腹筋をいじめるこんなやつがないね。
何て、まだ一度もジムに通ったことがないくせに、腕組みするあたし。
日曜祭日は休みで、プールは16時~19時までは子供限定で使用できないが、ジムはフリーにOKというのでサインした。
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土曜日、1時間早く退社し、ジムまでの3キロを車ではなく歩いてみる事に。
しかし、体重を少しでも減らしたいと欲張る僕は、日知屋方面から、たいえい橋の手前を仏舎利塔経由に路線変更した。
このコースは自宅ら往復5キロ、標高約100mを上り下りすると500グラムの汗が流れ出る、という過去のデータ。
妙法寺を過ぎた辺りから道路勾配はきつくなり、脳からの支持を足が否定し始める。
ウォーキングの青年が、随分向こうから挨拶をしてくれて、すれ違いざまにお互いの健闘をたたえた。
足の止まる回数が増えてきた頃、先程の彼が下から今度はランニングで掛け上がって来た。
「走りは、きついでしょう」とエールを送ると、「はい、頂上まで2回は休みます」と50m先で止まった。
ようやく駐車場にたどり着くと、彼がコンクリートの階段に腰かけ、ポカリ片手に一服している。
そう、昨年あの一服を止めたが為に、激太りしたのである。
時間がある時は、ここに来て、歩いて下り、走って上るを、3ランドをこなしているそうだ。
僕も駅伝のトレーニングで毎朝5キロのウォーキングをしたが、ランニングはその10倍きついと彼も認めてくれた。
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ここからフィットネスまでは3キロだが、下りと平坦な道なので楽勝だった。
ジムはガラーンというか、僕一人。壁に貼ってあるトレーニングマシーンの使用方法とその効果を読みあさり、
10回ワンセットを3回こなしながら横にズっていると、背中の方で人の気配を感じた。
僕は腰くびれマシーンに座っており、深く吸い込んだ息をゆっくり吐き出しながら限界ラインまで体をひねった。
インストラクターらしき男性が、僕と同じ目的の「かっ幅」の良いご婦人二人に器具の説明をしている。
彼が去った後、二人は、興味深くマシーンをいじっていたが、すぐに飽き
疲労回復高圧酸素ルームに入りたいと、体を団子に丸め、その小さな箱の中に消えた。
箱は有料らしく、キャンペーン中に入会した僕は無料だが、トレーニングは疲れるまでには至らず、入らなかった。
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手の望遠鏡でガラスの反射をさえぎり、プールサイドのサウナの位置を確認していると、向こうで誰かが手を振っている。
「何だ、何だ、〇〇さんじゃないの」予定にはなかったが、お付き合いで25mプール往復3回もした。
体重計に足をそっと乗せるとデジタルは見る見る下がり1.5キロ減。
この計算だと一週間で目的に達するではありませんか。
ビールがこんなに美味しく思えたことはない。
……それが、いけなかった。
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