アフリカ・ケニア紀行 ⑤キリマンジャロのふもとアンボセリ保護区
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我々のサファリ初心者ツアーも残すところあと一日である。
ケニアとタンザニアの国境に位置するアンボセリ保護区への移動は、ポンコツを吹かして6時間。
見どころは、アフリカ最大の山キリマンジャロ(標高5,895m)と象の集団と聞く。
しかしである、藤江さんの話しでは、何時も雲におおわれ、めったに姿を現さないとのこと。
昨夜、同じことをプロカメラマンの西山さんも言っていた。
僕らはここに1泊しかしないが、運が良いか悪いか、晴れ男がこの中にいることを願う。
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4時間走ったところで、ドライバーが、キリマンジャロが少し見えたと指さした。
あと一つ実感が湧かない、全身に白いガウンをまとった、脇腹辺りの見え隠れ。
それから1時間、山頂の雲が一瞬流れた。この瞬間を納めておかねば、明日は拝めないかも知れない。
僕は一眼のシャッターを切り、順ちゃんはビデオを回し、廣さんは腹が空いてるのか、リンゴをかじっている。
高さたるや、体を海老ぞりしないと、その眺望を見定めることは出来ない。
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宿が近くなるにつれ道が悪くなり、僕達がはるばる日本から来たのを知ってか、動物達の歓迎を受けた。
キリマンジャロをバックに収めると中々の絵になりますね。
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ロッジは、野生の王国でのテント生活からすると、このアフリカ風古民家がやけに綺麗に見える。
宿と宿の間がどうしてこんなに離れているのか、宿泊客は僕らの他は一組しかいないのに、
なぜ一番はずれなのか、レストランから、ざっと100mはあった。
歩道は真っ暗で、懐中電灯を照らされレストランに向かっていると、ポーターが立ち止まる。
「これには、注意してください」と言ってるようだが、何だろうとしゃがみ込むとサソリではないか。
マラリヤを媒介する蚊には注意を払っていたが、とは言っても、蚊帳の中に入るだけなのですが、
サソリを見るのも初めてだし、どれぐらいの毒で、刺された時の治療法は? 何をどう気を付けろと言うのだ。
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今回の旅で、順ちゃんの渡航の返事が遅れたのは、テロの心配をしていたからである。
藤江さんの「動物しかいないサファリにISは絶対来ません。」の言葉に僕も廣さんも同感だった。
まさかサソリに刺されて帰らぬ人になろうとは、奥様も泣くに泣けないだろう。
順ちゃんといえば、来る前から風邪ぎみで、初日は一晩中咳が止まらず同部屋の廣さんを眠らせなかった。
次の日、廣さんに申し訳ないと、一人部屋に変わったが、シャワーから水しか出らず、更に風邪をこじらせた。
そして、「ケニア滞在中、口の中に入れた、すべての食べ物の味がしなかった」と詰った鼻声で愚痴っていた。
此方は水事情が好ましくない、廣さんが顔中泥だらけだと言っていたが、犯人はシャワーから出る泥水だった。
この宿もそうだが、素晴らしくシャワーの水はコーヒー色で、コップ一杯で便秘が解消できそうである。
日本では問題になるのだろうが、何より我ら3人の誰一人からも文句が出ることはなく、
バスに溜めた漢方薬色の湯に浸かり、一日の疲れを癒やす廣さんの鼻歌が聞こえて来る。
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サファリのルールは、わだちの付いた道以外は走ってはいけない。
だから動物がいても近寄れないのですが、アンボセリは動物の数が非常に少なかった。
キリマンジャロもすっぽり雲に隠れ、そこに山があることすら疑いたいほどである。
その分、象の数は半端なく、その日、カメラの中は象だらけだった。
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帰りは6時間の道のりをセスナで一っ飛び。思えば行きもセスナで良かったのでは。
と、日本人は、時間の無駄を嫌い、分刻みのスケジュールに押し込む習性があったりする。
飛行場とは名ばかりで、ただの草原だ。管制塔はなく、石を積んだ小屋の中に椅子が1つ置いてあった。
到着時間はあってないようなものらしく、40分遅れで着陸すると、僕達を拾い上げパタパタとプロペラを回した。
セスナは乗り合いタクシーの様に客の要望に応え、何処にでも着陸し、途中下車、途中乗り込みを繰り返す。
そこで問題が起きている。僕達はどこで降りればいいのだろう。
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コメント欄
亀の子いちご園 (2016年12月21日 12:42)
凄いな~羨ましいです(*^_^*)
西村 (2016年12月21日 17:38)
マダガスカルも良かったね。
いずみや (2016年12月22日 05:14)
ホント凄いですね。いい写真沢山で羨ましいです。
マサイの民族衣装を身に着けて、
ジャンプしてる3人の写真無いのかな~!
写真全部見せて下さいね。
西村 (2016年12月22日 07:10)
いずみやさん、この後、ケニアの首都ナイロビでスラムの子供達に会います。
勿論、マサイ族も動物も沢山カメラに収めました。
一番最後に写真を載せたいと思います。
FBと違い、ブログへの書き込みは少なく、コメントは次への活力になります。
ありがとうございました。
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