台湾の飲茶 (その.2
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台湾の食事で、いまだかつてハズレはなかったが、そうじゃない店もある。
九份の宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」のモデルになったと言い張る建物は有名である。
それをカメラに収めるには対面の狭いスペースにもみくちゃにされながら入る。
更にいい撮影ポイントは、突き当りの海悦楼レストランのベランダだ。
しかし支配人が階段の入り口でロープを張り、予約客しか通さない。
「ふと」見上げると、ガイドのリンさんが手招きしているではないか。
今晩の夕食は此処だったのね。
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中はガランと空いており、支配人が通せんぼをするまでもない。
頭に「海」がつくからには、海鮮料理だと誰もが普通に思った。
最初に、ガラスの小皿にレタスと小エビが一切れ乗って来た。
後にも先にも海の幸はこの小さな海老一匹だけだったのでございます。
椎茸の煮しめ、薄味の野菜炒め、大根餅、普通に鳥のから揚げ、もう一品が思い出せない。
日本に帰りこの店の料理だけは旅行会社に不満を申し述べた。
すると「後1000円上げとけばよかったですね。すいません。」そう言って頭をかいた。
いったいあの料理はいくらだったのだろう。
場所は抜群だったが、料理はそれに反比例する店だった。
後日、友人にこの話をしたら、九份で美食を求めちゃだめよ。と言われた。
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この時期、気温36°に湿度が加わり体感温度は40°を超す。
芒果皇帝(マンゴーキング)の前は順番待ちのお客さんが団子状に固まっていた。
台北で一番おいしい「マンゴーのかき氷」を食べさせるそうだ。
店の中は2人掛のテーブルがひしめき合い、人数に合わせ形を変えた。
宮崎の「太陽のたまご」以上の糖度があり、マンゴーの果肉がビッシリ埋め尽くしている。
体温を下げる為とういうか、本能のままにむさぼり着く宮崎県人。
慌てて食べると頭が割れそうに痛くなる。水を飲めば治るのだが、それがないと来たもんだ。
「あい痛痛痛」「あい痛痛痛」日本語が飛び交った。
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これまた台北で一番おいしい小籠包の店、鼎泰豐(ディンタイフォン)
ここもまた、半端ない人だかりで、おしくらまんじゅうをしながら汗だくに20分待った。
飲茶や点心とは、軽い食事やお茶をたしなむこと。
小籠包・餃子・シュウマイ・春巻き・炒飯・スープ・烏龍茶がセットになっている。
特に小籠包が有名でその種類は数えきれず、ポン酢と刻みしょうがで召し上がる。
レンゲの上で皮を破ると想像通りの肉汁が「ジュワァー」あふれ、それを飲み干し中の具をパクリ。
全員の舌をうならせ、満点の味に舌鼓。
この店の初任給は大卒のサラリーマンより高く、中でもウイトレス・ウエイター最も給料が高い。
だから一度就職すると、辞める人はいないそうでございます。
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