腕時計
高千穂観光協会の佐藤会長はライオンズ繋がりで随分前から親しくさせてもらってる。
その佐藤さんから「高千穂で似顔絵展をしてよ」とメールが入った。
宮崎に観光で訪れる人が行きたいところは日南と高千穂らしい。天孫降臨は知名度が高いな。
そうか、高千穂か、行きますか。
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早々に下見に行った。銀行の展示スペースが以外に狭かった。
それはそうだろう銀行なのだから。
何処に展示するのですかと尋ねると、通路に展示しますと返って来た。通路か。
帰りに「初枝」という焼肉屋で昼食を取ることに。
ミニステーキといってもかなりボリュームがある。
女将さんがタレは自分で作ってねと醤油とからしを持って来た。
これが意外といけるから驚くではないか。
高千穂牛を広めたのがこのお店。
ここは1号店ですが、武道館近くにある2号店は駐車場も店も広いそうです。
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アマボクシングの山根明会長と年金ボランティア活動家尾畠春夫さんは同い年。
2歳児を奇跡的に助けた尾畠さん、見返りを受けることなく次の被災地へ。
連日連夜の山根会長の悪行疑惑にうんざりしていた時に現れた男の生き方に国民は感動を覚えた。
山根会長が「俺は男だ」としきりに叫んでいたが、どちらが男なのか言わずと知れた事。
タイトルは「裏と表の志」からくも入選。
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僕は時計しない派で、旅行の時以外は、腕にはめることはない。
「不便でしょ」と言われるが、待ち合わせの時間に遅れたことはない。
そんなあたしが還暦を迎え、急に腕時計が欲しくなった。
高級ブランドには、あまり興味がなく、国産の電波時計で十分だ。
引出しの中の腕時計は、電池を交換に行った時、その電池と同じ値段だったので買った。
もう10年になるが、壊れることもなく、カチカチ、僕の年に一度の旅を心待ちにしている。
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腕時計は高級であればあるほど見辛いそうである。
苦手なタイプは盤の中に小さな時計が沢山あるやつだ、紛らわしいったら、ありゃしない。
背面は白、数字入りの、一目で何時か分かるシンプルなものがいいな。
ネットで探すと財布の中の諭吉様が数枚あれば十分、種類も豊富で選ぶほどある。
ビジネスとレジャー用を2つ選び、妻に手続きを頼んだが、いつまでたっても品物が届かない。
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それからしばらくして還暦祝いをしてもらった。
プレゼントは随分久しぶり、大きな玉手箱に胸もときめく。
最初の一枚を剥がすと「SEIKO」の文字。
厳重過ぎる箱の構造を模索しながら、ようやく姿を現した。
背面が真っ黒で、時を刻む針が銀色に何処を差しているのやら、その後ろに小さな円が4つ。
外周にどこぞの都市の頭文字が30コ。海外対応の腕時計だった。
海外で、衛星を探知し自動で針が向こうの時間に合わせる、すぐれものだそうだ。
それにしても、一番苦手なタイプを選んでくるとは驚いたぜ。
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ゴルフに何度かはめていった。激しく腕を振ると、あろうことか時間がずれる。それも微妙な10分とか15分。
海外対応の優れモノは、時計の中に直系9mm時計が埋め込んであり、常に日本時間を刻んでいる。
だから、おおもとの分針が誤診しても、この9mmで確認できるのだ。
時間を守るのがビジネスの鉄則。それからというもの9mmでメイン時計の狂いをチェックしている。
もう一は、針が背面板の黒に溶け込んで見づらい、対処法としては時計を斜めにし光で反射させ読み取る。
そして、時間がずれると、外に出て、衛星が飛んでいるであろう方向に時計を2分間かざす。
数回やって正常に戻らない時は、ネジを手動で回すのだ。
これを何度も繰り返しているうちに、だんだん嫌気がさしてくる。
しかし、家族からのプレゼントは「絆」みたいなもの、大切にしなければ、放り出される。
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ベトナム旅行は、この腕時計のデビュー戦だった。
空港に到着し皆が時間合わせに右往左往している時、僕だけもう此方の時を刻んでいる。ふぅふふ。
しかし、動揺しているのか、中々ベトナム時間に代わろうとしない。困ったやつだ。
しょうがなく外に出て、空に腕時計をかざすと、友人たちが「どうしたの?」とざわついた。
一通りを説明すると、凄いのプレゼントされましたねと、おだてられ、思わず僕も頭をかいた。
しかし、いつまでたっても、日本時間を刻み、ベトナムを受け入れようとはしない。
仕方がなく誰も見てないところで、強制的に手動でベトナムにした。
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