過去ログ 上海の旅 その二
過去ブログ「
思い出の上海 第二話 」
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船は12階建て。日向市駅東口にあるマンションと同じ高さである。
日本人が500人と中国1000人を乗せ博多-韓国-上海を巡回する。
イタリア豪華客船「コスタ・クラシカ」は全長220mは確かに大きい…
宿泊はすべて船の中。寄港先でのオプションツアーは自由参加だ。
気になる食事は中華料理とイタリア料理がメインになると聞き少し安心した。
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ツインの部屋に割り当てられ丸い窓からうねる波を見て大変なことを思い出す。
船酔いする事をすっかり忘れていた…
車と違い船は逃げ場がなく、そこに居る限り苦しい攻めから逃れることは出来ない。
同室の三輪さんが 「 プールの中に入っていれば揺れを感じないから大丈夫よ 」と笑った。
その昔、川崎カーフェリーで船酔いし大浴場の湯船に浸かったことがある。
しかし旅する間浮き輪につかまりプールにずっと浮かんでいるのも寂しいものだ。
酔い止めを持っている人を探さねば。
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すれ違う人間が全て中国人に見えてしょうがない。
このエレベーターの中の6名が無言のけん制球を放ってくる。
チャイナ人は唾を吐いたりガムを包まず灰皿に口から直接吐き出したりマナーに欠ける。
花柄の服をパチパチにまとい、はち切れんばかりの体形に、たこひもで縛られたロースハムを連想した。
それと彼女達は集団になると感情を押さえ切れないのか、その騒がしさは養鶏場のようだ。
檻から放たれた1000人を迎え撃つ我ら7人の侍・・・
今から作戦を練っておかねばこの戦に勝つことは出来ないな。
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ディナーの正装は襟付きのシャツとあったが、大陸の民はTシャツに短パン。
寝間着姿で参上すると馬にまたがりフォークとナイフを振り回す。
そして皿を持ち縦に順番を待つ僕の2つ前に割り込んできた。
集団で割り込まれると向こうに列ができ、まるで僕が割り込んでいるような錯覚を起こす。
順番的に僕の番だが次から次にビーフステーキが盗られていく。
しかし大きなハムおばさんを押しのける勇気は無い。
二の腕と脇の間に隙間が見える。
料理人がビーフをつかんだ瞬間その隙間から皿を差し出すとビーフが乗った。
おばさんが僕を睨みつける・・・反射的に「カムサハムニダ」…韓国人を装った。
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誰かがイタリア料理を注文するとドミノ倒し如く皆パタパタパタ右へ並ぶ。
日本的平和的だった。
本場イタリアンパスタは少し堅麺だったが味は良くワイン片手にその喉越しを楽しんだ。
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コメント欄
金井二三代 (2020年05月17日 12:31)
コスタの旅はハッコートラベルが日本旅行の商品の取扱を開始し、端末で私が初めて手配した海外クルーズだから覚えてます。このブログ凄く面白くて笑ってしまいました。旅行出発までいろいろとあって飯田社長とのやりとりなど懐かしく思い出します。楽しい旅のお手伝いができるこの仕事が好きです。続きを楽しみにしてます。
西村 (2020年05月19日 07:01)
コメントありがとうございます。
金井さんが企画したんですね。
今、思い出しても楽しい旅でした。
第6話までありますので、また覗いてみて下さい。
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