大連の旅 その3
203高地とは小高い丘で頂上にロシア軍の地下要塞がある。
此処を制圧するのに日本軍は相当な犠牲をはらい、乃木将軍のご子息もここで戦死したそうだ。
駐車場から頂上までの300mは急な坂、100元(1700円)払って籠に乗る。
7名中5名が80キロオーバー、籠を担ぐ人には気の毒でした。
会長が空港に着く時間が近づいていたが誰も慌てる様子もなく日露戦争に耳を傾けた。
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30分遅れで大連空港に着いた。本当に来ているのだろうか。
2名が到着ロビーに走って行く。「いた?いない?いた?」
はるか彼方から会長が谷村伸司の「昴
」の音楽にのりスローモーションで登場。
「ご心配おかけしました」と、私達に深々と頭を下げた。
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結局福岡空港で大連に行く人を見つけ、その人に連れて来てもらったそうだ。
着いてからも、その老夫婦は会長のことを凄く心配してたそうだが、友人達が空港に迎えに来る話をすると、「いい旅を」と言い残し別れた。
しかし空港で30分待てど暮らせど誰も来ない。ここは本当に大連なのか不安でたまらなかったそうだ。
それにしても無事着いてよかった。
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翌日は観光とゴルフ組みに別れます。ゴルフ組でゲームをしましたが会長の一人負け。
しかしドラコン(球の飛距離を競うゲーム)がかかる最終ホール。会長の球は誰よりも遠くに飛んだ。
皆もホッとし会長も『一つぐらいは取らんとですね』と嬉しそうに白い歯を見せた。
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カートで移動している時である。隣から来た韓国人があろうことか会長の球を打った。
キャディーが慌てて「球を返せこのやろー」と叫んだが韓国人に中国語は通じない。
あ然とする会長。日本から中国に来るまでにその体力のほとんどを費やした。
ほんの少し残った大和魂で挑んだゴルフのスコアも振るわず散々な。
やっとの思いで取ったマッチの灯ほどの『ドラコン』を韓国人が奪っていった。
キャディーが攻め寄るも反日感情の強い韓国籍は俺の球だと言い張り返してくれなかった。
会長が小さな声でいった「もういいです」
ゴルフのルール上、会長の球は紛失球(球が無くなる事)となり2打の罰が課せられた。
まさに踏んだり蹴ったり。もう海外には来たくないだろうな。
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今日の夕食はしゃぶしゃぶである。直径20cm程の鉄鍋がそれぞれにあてがわれた。
あわびが出てきたぞ。これも鍋に入れるのかな。食べたことないから分かんない。
会長が『こん醤油と胡椒につけて・たぶッ・とですか』とびっくりした顔している。
見ると紹興酒(しょうこうしゅ)を指差している。「いやそれじゃなくてポン酢につけるんです」
『ウエイトレスが醤油と胡椒っていうもんですから』会長は醤油・胡椒とショウコウ酒を聞き間違えていた。
何処までもユニークで本気で皆を笑わせる。会長とはこうあるべきだな。
翌朝、会長の姿が見当たらない。 聞けば朝一の便で帰国したらしい。
そうだスケジュールが僕達と違いますからね。行きも帰りも一人旅か。笑。
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旅の、トラブルやハプニングは面白い。
今回の主演男優賞は会長。おかげで楽しい旅の思い出が出来ました。
海外に行くと、文化、習慣、食物がまったく異なり、帰国後、日本の素晴らしさを改めて感じます。
今から13年前の「大連の旅」の話しでした。
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お盆休みも今日で終わり、明日から仕事頑張りましょう。
昨日も日向門川で10代の男女がコロナ感染。濃厚接触者から又出るのでしょうか。
お盆の移動で今週末が心配ですね。皆様も気をつけて下さいませ。
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