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2021年05月17日

面打師

先日、面打師(面を創る人)なる人物から電話があった。



似顔絵の依頼である。



一般の人からは似てないと良くいわれ描き直しをいってくる人もいるので気が進まない。



そもそも笑って頂こうと描いているのですからデフォルメ風になる。



そう伝えると「それが良いんだよ。西村さん」彼がいった。



面打師の友人は関東でプロデュサーをしており芸能人の誕生日に似顔絵をと。



それなら東京に幾らでもプロの似顔絵師がいると思います。 

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ではなく芸能人の面を創って欲しいと頼まれたらしい。



僕の似顔絵を何処かで見たらしく風変わりな表情を面にしたいと思ったそうだ。

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数日後、大きな袋一杯自作の面を抱えてやって来た。




般若・能面・狂言・ひょっとこ、とジャンルは広く、面の制作に一月を要するそうな。




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一説では「ひょっとこ」のいわれは「火男」から来ているらしい。




竹筒に穴をあけ釜戸の火に吹きかけると煙で片目をつぶり口が大きく曲がり、ひょっとの顔になる。なるほど。




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面白いのは木の年輪に合わせて顔を彫っている。




作品の素晴らしさに会話がはずみ気がつくと7時を回っていた。




50の手習で面を創り始めて現在80歳。 白髪の品のあるご老人だ。



「出来るだけおかしな顔を描いてね」と言い残し包みを抱え帰って行った。

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コメント欄

前畠 (2021年05月17日 08:28)

すごいですね!
いろんな方がいらっしゃって、どう繋がるかわからないものです。

誰をモデルにしてどんな似顔絵になるか楽しみにしています。
にしむら (2021年05月18日 06:49)

前畠さん、5年前に似顔絵展を銀行でしたのですが、その時に見たそうです。
その方が銀行に来られたそうで「僕の連絡先を教えていいですか」と電話がりました。
芸能人は誰でも知っている大物で変な顔に描いたらまずいなと思ってます。
しかしその方は「普通じゃ面白くないですよ」と言ってます。
創る側は面白いですが、貰った方は怒るかも知れませんね。
飛び火が僕まで及ばないような絵を描きたいと思います。




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