金毘羅さん
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「金毘羅、船々、追い手に、帆かけて、しゅら・しゅ・しゅ・しゅ」
昨日で2回目のお遍路を終え、こんぴらさんでお参りでもして帰りますか。
ナビは時折、誤作動と言いますか、選択に迷うことがある。
私達の体を案じているのか、山頂の本堂の脇からの進入を試みているようだ。
当然、「関係者以外立ち入り禁止」の看板にはばまれ、追い返される。
再三ナビに支持を仰ぐも、アナウンスする彼女の声は大きくなり
右へ左へと誘導し、どうしても立ち入り禁止から入ろうとした。
ユータンするには道が狭く、行き止まにりに頭を突っ込み立ち往生。
すると、何処からともなく現われた、サイクルヘルメットの中年男性。
そして、私に着いて来てくださいと、サドルのやけに高い自転車にまたがった。
もう一台、彼に助けられようとしている熊本ナンバーも後ろから着いて来ている。
超スロースピードで、彼の無駄肉を絞った白い尻を何処までも追った。
駐車場のオーナーは土産屋さんで、そこで土産を買うと駐車料金がタダになる。
そう言って、彼は来た道の方へ、体を大きく左右に揺らしながら立漕ぎで消えた。
店に雇われてる人なのか、只の親切な人なのか、とに角、ありがとう。と背中に手を振った。
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こんぴらさんの名物は、本堂までの785段の石段。
これを「ふぅふぅ」言いながら、登り終えた者だけに御利益がある。
僕等は、この3日間で何千段も克服している。ある寺では550段もあった。
軟弱だった足腰は、今や金毘羅さんも恐れぬほど健脚化していたのでございます。
まるで、エスカレーターに乗っているように、あっという間に本堂へ。
それにしても観光客の数は半端ではない。
此処は海上安全の神様で、絵馬殿には船の写真や絵が沢山奉納されていた。
金毘羅の「金」とういう字が少し違います。この意味は何ぞや。
以前来た時は「かご」があったが、見かけませんでしたね。
実は最後のごほうびに「かご」に乗って上がろうと思っていたのです。
石段の踊り場でラムネを飲んでいる時だった。
「えっさぁ・ほいさぁ、えっさぁ・ほいさぁ」・・・かごかきさんが現われた。
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ご老人が、足をバッタの様に折り曲げて、かごかきさんが、かつぎやすう様に工夫された
竹の枠の中に窮屈そうに押し込まれている。
30代の担ぎ手は良しとしても、相棒のお父さんは腰の曲がり具合からして
かごの中に、折り畳まれているご老人とさほど歳は変わらない。
職が無く、生きるために最後選んだのが、この重労働だったのだろうか。
かつぎ棒を肩に乗せると、よろよろっと足元がおぼつか無い。
此処で転びでもしたら、大惨事を招く。
「お父さん、ころばないでね」・・・と僕は金毘羅さんに手を合わせた。
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コメント欄
hiroshi (2015年10月27日 15:28)
第2回、お遍路の旅お疲れ様でした。ず~っと読んでますが、過酷ですよね!自分には無理かなと思えるので頭が下がります。金毘羅の階段は3回ほど
上りましたが、きつかったです。でも讃岐平野が一望出来てきれいですよねぇ。次のお遍路の旅のしめは広島お好み焼きでお願いします。まっちょるけんの~!
西村 (2015年10月28日 08:32)
あれから、ずっと、ひざが痛いです。
次回はトレーニングを積んでのぞみたいと思います。
広島のお好み焼きが楽しみです。
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