日向ぷくぷく日誌
タンザニアの藤江さんから、お便りです。
日向ぶくぶく日誌(2016年2月)
12月から1月にかけて一時帰国しておりました。
滞在中にお目にかかった多くの方から「ブログ読んでます」と言われて、恐縮するやら恥ずかしいやらでした。今年は、ブログ主を見習って格調高く・高尚なことを書こうかとも考えたのですが、慣れないことをしようと無理するよりは、自分らしくポレポレと(スワヒリ語で「てげてげ」)に記していこうと思います。
普段、直接会ってお話しすることができない方々とお話しできたのが何よりでしたが、その次の楽しみはやはり「日向の食」です。はっきり言ってグルメではなくて、いつもは「白いご飯にふりかけ」ですませています。帰国が近づいてくると、あれを食べようこれを食べようとウキウキしてしまいます。
某有名うどん店を初めとして様々なお店で楽しませていただきましたが、今回は「観光客目線」でベタな名産品を味わう機会があったので紹介します。
伊勢海老
年末にケニア在住20年余の知人が訪ねてくれました(詳しくはこのブログの12月x日の記事をご覧ください)。何か日向らしい海のものを食べさせてあげようということで選んだのが伊勢エビ、ということで民宿「船待」さんにお邪魔しました。
予算いくらいくらでとあらかじめお願いしていたのですが、次から次へと出てくるお料理に、私の頭の中は都会の値段で料金計算を始めてしまい、なにか行き違いがあったのではないかと不安になってしまいました。でも、ちゃっかりと、しっかりと味わいましたよもちろん。良い素材を手練れの技でシンプルに仕上げると、こんな風になるのかと堪能させていただきました。もっとうまい表現ができないと食レポートになりませんね。
でも、ご主人、同じものを都会で味わおうと思ったら料金3~4倍ですから。
宮崎牛
宮崎の人はいつも宮崎牛を食べているのかもしれませんが、うちでは出てきたことがありません。ちょっとした機会とちょっとした誤解で最高の肉を味わうことができました。ある会合でかんたんレシピのローストビーフでも出そうかねという話をしていたところで、うちの前を通りかかった山崎精肉店の奥様についでのようにお願いしたのですが、後刻「○○円ですけど、それでだいじょうぶですか?」と電話をいただきました。後から考えると、そこに隠された心配そうな声音を感じ取っておくべきだったのかもしれません。いつもこちらで「キロ○○円」の肉を買っているので、そんなもんかと「お願いしまーす」と返事をしてしまいました。はい、勘の良い方はお気づきになりましたね。日本では肉の値段は「100グラムいくら」で表示します。私の頭の中は「1キロいくら」です。あ、みなまで言わせないでください。
ということで手に入ったお肉がこちら。こんなお肉、見たことがありません。
で、作った簡単レシピのローストビーフがこちら。
子供用の皿に乗せてすみません。こんなお肉、食べたことがありませんでした。言葉が見つからないので食レポ省略。
話がそれますが、山崎精肉店のお孫さんも大好きな「お肉応援隊」の香蓮さん。先日、JA宮崎中央会のテーマソング「いつも心にひなたを」がリリースされましたが、なんと念願叶って「宮崎牛」テーマソングを制作することが決定しました!今から楽しみです。(彼女の唄はこちらから→ http://www.karensong.jp/ )
マジック・ライス
で、実はここからが本題。
東郷のT先生と「いつも白いご飯にふりかけです」と話している時に、「かばしこ米を知っているか?」と問われました。まったく聞いたことがありません。なんでも、古いお米に一握り入れて炊くと味も香りもよくなるのだとか。
名前が覚えられないので、とりあえずメモだけとっておきました。かばしこ米、かばしこ米...ん、芳し香米?
そして、翌日、T先生がふらっと寄られて置いていかれたのが、その現物。タンザニアに持って帰って、試してみました。
タンザニアの名誉のために言っておくと、タンザニアはアフリカの中でも米どころとして有名で、日本米とは違う種類ではあるけれど、そこそこ美味しい米がとれることで有名です。でも、いかんせん長粒種で香りも粘りもない。なので、おにぎりにはできない。
こちらで普段食べている米に、言われた通り一握りの「かばしこ米」を入れて普通に炊いてみます。入れる時に香りを嗅いでみましたが、特に香りはありません。こちらでよく見かけるKenwoodの炊飯器が日本の音響メーカーと関係があるのかないのか、いまだに分かりません。
炊いている間にソファで眠りこけてしまったのですが、ふと気づくとご飯の炊ける良い香りが広がっています。まさか?
炊きあがりはこんな感じ。久しぶりに「カニ穴」というのを目にしました。
盛ってみると、一粒一粒がしっとり、つやつやしています。見ての通り、ほとんどが長粒種のお米なのに。かばしこ米の良い香りで質の悪い米の香りをごまかすだけなのかと思っていたら、それだけではありません。一握りのかばしこ米が全体を良くしています。なんじゃ、こりゃー!?
かばしこ米は、日本では使う機会はあまりないと思いますが、外国勤務で臭い米を食べさせられている駐在員家族にとって大きな福音になることでしょう。新たな日向名物が発見されたのでした。東郷の道の駅に買いに行かなければ。
コメント欄
土田孝男 (2016年03月02日 10:19)
拝見してどや顔になりました。
西村 (2016年03月03日 07:53)
藤江さんが、あの米の香りに感激しておりました。
アフリカに東郷の米が上陸したのは初めてでしょうね。
タンザニアで「かばしこ米」がいずれ、「土田米」に改名され、東郷から世界へ、
道の駅に先生の銅像が立ち、町民から「農業の神」とあがめられることでしょう。
サンシャインひげおやじ (2016年03月05日 17:35)
あ、T先生。かばしこ米を差し入れていただいて、ありがとうございました。
これ、本当にマジックライスです。広めないといかんですね。
「日本-トーゴ友好協会」会長が東郷に行きたがっています(ローマ字で書くと同じだから"Togo")。
トーゴも米どころなので、まずはそこから?
西村 (2016年03月07日 11:16)
ほんと、いい洒落ですね。
土田孝男 (2016年03月08日 10:16)
さらにおいしく食べようと思って、かばしこ米だけで炊いて食べようと思いなさんな。私は食べたことはありませんが噂ではうまくないそうです。
サンシャインひげおやじ (2016年03月15日 18:37)
うぅ、やってみたい。でも、できない...もったいなすぎて。
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