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2015年12月13日

#13 服の色に隠された意味 Part1

映画には様々なメッセージが隠されている。登場人物の行動や台詞だけが映画の描きたいテーマやストーリーを表現している訳じゃない。画面の構図、カメラワーク、過去作品からの引用などなどたくさんの見方が楽しめるところに映画の更なる魅力がある。

 

今回は「服の色」に焦点をあてて説明していこうと思います。来週公開される“あの映画”にも繋がる話です。

 

映画に登場するキャラクターたちの着る服のデザインも世界観を建設する上で大事なのだが、言葉では説明しないメッセージが隠されていることが多いのは服の色だ。

 

例えば、ヒッチコックの『サイコ』では主人公マリオンは最初真っ白の下着姿で登場する。


彼女は映画の途中で会社の金を押領し、住んでいる街から逃亡して「ベイツモーテル」に宿泊する。その時、彼女がシャワーを浴びるときに見える下着の色は黒だ。


つまり、彼女が罪を犯してしまったことを示唆しているのだ。ちなみに財布の色も変わっているよ。

 

また、近年では『インサイドヘッド』の女の子ライリーの着ている服が実は頭の中のキャラクターたちの色全部を使ったシャツを着ていたりする。

 

けれど、色々あって精神的に落ちてしまったライリーがその時来ている服の色はグレー。つまり、色が褪せてしまった服を着ることによってライリーの心情を表現している。


あと、これはファンには有名だが、『スタートレック』作品群では赤いシャツの服を着ているキャラクターは死ぬという有名なネタがある。 このネタは結構いろんな他の作品や映画でもお遊びでやっていて、名前もないキャラクターが赤い服を身にまとっているケースは危険だと思っていい。



例をあげるとキリがないが、これから服の色にも少し注目してみるとより楽しめるはずだ。

さて、来週は『スターウォーズ』のルークの服の色に隠された意味についてお話ししましょう。


次回は12/19に公開予定。


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